三段階の好循環!

根本問題を1つ特定して対処すると、ほとんど投資がなくても芋づる的に次々と好循環が起こることを改めて感じさせていただいた事例です。

社内全員が2日間のボトルネック発見ワークに取り組んだ東北の酒造会社さん。毎年ゴールデンウィークの繁忙期に直営レストランでたくさんのお客様をお待たせしてしまうという悩みがありましたが、全体の流れを描いた業務フロー図を全員で共有、業務の詰まりを検討することで改善にチャレンジ!

GW明け、社長さんからの嬉しいご報告メッセージ。何と好循環の三連発です(^-^)

 

【好循環1:レストランの回転が投資無しで速くなって、売上が1.4倍!】

「GWの結果をお伝えします。レストランが、昨年784名、今年は1140名のお客様数です(+356名)。」

なかなかいいですね(^-^) 昨年はお待たせして入れなかったお客様をたくさん入れることができたようです。業務フロー図の話し合いから業務の詰まり = ボトルネック候補を3点に絞ったということ。

 

・料理出し

「メニュー分析をし、あまり出ないメニューは思い切ってGW中はやめました。また、良く出る料理をおすすめにし、調理場にいくオーダーメニューをなるべく集中するようにしました。そのため半完成品をきちっと準備できたので、綺麗な料理をすばやく出せるようになりました。」

 

・食器お片づけが忙しくてできず、テーブルが空かない

「レジ回りの流れを改善する工夫をしたり、まだ接客が苦手な新人とパートさんに下膳とテーブルセットをやるよう役割を決めました。」

 

・お片づけした食器を置くところがない

「洗い場が混雑して下膳した食器がおけないので、ホールに場所をつくり一旦そちらに下げるということをしました。」

 

テーブルセット、料理出し、お会計、お片づけが全てスムーズに回った結果、直接の投資はしていないにも関わらず前年比145%のお客様にお料理をお楽しみいただくことができたのです(^-^) お待たせしてしまう不満も大幅に減らせたことでしょう。

個人的に嬉しかったのは、これらが全て現場のスタッフさんで話し合われて実行されたということです。「ボトルネック」という共通言語で、現場での文殊の知恵を生み出すことができるのです。

しかし、効果はそれだけにとどまりませんでした。

 

【好循環2:隣の売店の売上も釣られて上がる!】

「レストランだけでなく、隣接の売店の売上も同様の割合で上がりました。」

これは、レストランの客数が増えてしかも流れがスムーズになったため、お食事の後に酒蔵のお酒を気持よく買い求めるお客様が増えたからと推察されます。これで売上アップ効果は2倍。

 

さらに最も素晴らしかったのは。。。

【好循環3:新しい場所で売上を上げる!】

「そして何よりよかったのが、私含め三名が東京のイベントに出店できたことです。6日間でレストラン売上の数倍です。私はレストランが心配で3日に地元に帰る予定でしたが、レストランスタッフから大丈夫といわれたので、6日まで東京出張をのばして、新規のイベントに集中できました。」

多くの現場では「忙しくてたまらない繁忙期にさらにイベントに出たり販促するなんてとんでもない、死んでしまう!」となりがちですが。。。このご報告からは「まだまだいける!」「楽しい!嬉しい!」という声が聞こえてきそうです。

 

スタッフさんは皆さんこれまでも日頃から頑張っていました、よいお酒造り、レストランでのおもてなし、売店での営業、そしてイベントなどの機会作り。これらが全て繋がり循環して大きな力を発揮されたのは感動的です。

「(社長)大成功です! TOCで早速結果がでたので、これからも深めていきたいと思います。」

さらに好循環を創出していただきたいですね(^-^)

(2015年5月の個人ブログに掲載した事例をリライト再掲)

 

芋づる的に好循環が起こる TOCセミナー一覧はこちら
↓ たくらみ屋 米澤晋也が初の出版 増刷決定感謝!
↓ 指示ゼロ経営 リーダーが「何もしない」とうまくいく。
↓ こちらから買えます。

投稿者プロフィール

Shigeo Morimoto
Shigeo Morimoto
1966年大阪市生まれ。革新の好循環を起こす「プロの素人」。株式会社こきょう 代表取締役。「教えない」企業研修で何故か良くなってしまう。そのためにTOC(国際認定ジョナ資格)、MG(西研究所認定インストラクター)、20年のEC業界経験で築いたご縁と、大学で河合隼雄氏に学んだ臨床心理学を駆使。

相談に答えない事業相談会

1時間の無料問診で自己治癒力を引き出す「たくらみクリニック」

たくらみ屋の最も気軽な相談窓口です。こんな方に効きます。
・とにかく思考が整理されておらず、とっちらかっている。
・次の一手がわからない。
・問題がたくさんありすぎて、何からやっていいかわからない。