【事例】ある中華料理屋さんの速さの秘密

大阪の人気中華料理屋のO店長さんと話していました。

私:「年末年始は料理人さんが倒れて大変だったようですね。」
O:「はい、1人いないと休みがなくなりますからね。」

私:「何人でやっているのですか?」
O:「5人です。人の補充はうちは結構難しいんですよ。他の店とやり方がちょっと違うので、昔の料理人は付いてこれない。」

私:「それは他店と違う前衛的な仕組みになっているってこと?」
O:「それほどでもないですが。。。普通のレストランは切る、料理する、盛りつけるなどの人と場所などが分かれているのですが、うちは料理人ひとりひとりが最初から最後までやるんです。」

ピンと来ました!

TOC(制約条件の理論)に基づくと、それは必ずいいことが起こりそう。このキャベツの事例を思い出しました。

参考記事:完了を増やすには「1つづつ、1つづつ」

これと同じようにやると、待ち時間が減ります。

・材料が切られるのを待っている時間
・切られた材料が料理されるのを待っている時間
・調理された具材が盛り付けられるのを待っている時間
・完成した料理が配膳されるのを待っている時間

するとお店の回転がすごく速くなるはず!

私:「へ~! それじゃOさんの店は料理が出てくるのが劇的に早いんではないですか?」
O:「はい、他店の3倍の速さです。ランチに3回転しますからね。」

私:「どなたがその仕組みを始めたのですか?」
O:「ウチの親父です。そもそもは厨房が小さいから始めたことなんですが。」

一般的にはまとめ作業をやった方が効率的と考えられています。

しかしそれぞれの工程で分業してまとめてやるよりも、実は一人一人が最初から最後まで連続して作った方が待ち時間がトータルで短くなり、お客様の前に早く出せる= 売上・利益が上がって仕事が溜まらない。

その実践が「厨房が小さいから」できたことであれば、逆に言うと業績を伸ばすには厨房を意識して小さくすればいい、ということになる。

そうすると客席も増えるから更に利益が上がるかも?ますます面白い。

TOCはまとめ作業よりも移動回数を増やすほうが速度は早いということを科学的に証明しています。

このような今までの思い込みを覆す理論をうまく使ってまずは試してみる。その結果「仕事が山積み」状態を解消して、毎日が楽しく流れる仕事になってほしいものです。

 

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投稿者プロフィール

Shigeo Morimoto
Shigeo Morimoto
1966年大阪市生まれ。革新の好循環を起こす「プロの素人」。株式会社こきょう 代表取締役。「教えない」企業研修で何故か良くなってしまう。そのためにTOC(国際認定ジョナ資格)、MG(西研究所認定インストラクター)、20年のEC業界経験で築いたご縁と、大学で河合隼雄氏に学んだ臨床心理学を駆使。

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