たくらみ屋の企み blog

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問題が解決できない時は、詳細ではなく全体を見る

問題がなかなか解決しない、解決の糸口が見えない。。。と感じた時は、さらに問題を「分析」してもあまり意味がありません。「全体」が見えていないことがほとんどです。

考える範囲を変えてみる、全体を捉えなおしてみると、すぐに変化が起こり解決に向かう場合があります。

数年前の事例になりますが、「駐車場の歯医者さん」として有名になった日光の「沼尾デンタルクリニック」沼尾明弘さんという方がいらっしゃいます。

沼尾さんはTOCの研修を受けられて、医院の全体業務フローを書いてみました。しかし、どうも根本的な問題点(ボトルネック)がよくわからないと言います。

根本的な問題点っていうのは大変困っていることですから、相当前から言われていることであることが多いです。そこで全体像を捉え直すためにみんなで質問をしていきます。

「前々から言われている困ったことはないですか?」
「以前からよくあるクレームとかないですか?」

すると出てきた言葉が。。。「昔から駐車場が満杯で入れないっていうクレームがよくあるんです。」

駐車場?! それはつまり、今まで業務全体と考えていた外側にありました。

そこでもう一度駐車場まで考えて業務全体を考え直すと。。。劇的改善が起こりました! 詳細は過去の事例ブログをご覧くださいね。

→ 歯医者さんの劇的な業務改善

これに気づかなかった駐車場の拡張のために数百万円かけていた!それが要らなくなった!というくらいの劇的改善でしたが、沼尾さんの素晴らしいところはここで改善の手をゆるめない所。

その後もクレーム対応がなくなったので空いた時間で予防の説明や保険外診療の説明をするなど、改善をどんどん進められました。

こんな良くなり続ける歯医者さんなら私も診てもらいたいってことで日光で診療を受けたこともあります。こんなにギャラリーがいる診療ってどうよ(^-^;

TOCは「全体最適」と言われます。そして「ものごとはそもそもシンプルである」という信念を持っています。

問題が複雑に見えてしまう時は、問題がシンプルに見えるまで視野を広げてみる。それがみんなでできるととたんに発想力豊かな集団になります。

 

変化は、全体を変えるとすぐ起こる

この全体最適の発想は変革を起こす時にも使えます。

変化を起こしたい時に、個々に変化しろ!って「意識付ける」っていう考え方だと往々にして失敗します。

それよりも全体をちょっと変えてみると集団は形を変えざるを得なくなり、個々の動きも一気に変わってきます。

「セミナーの中で自律的集団を体験してもらう」を考えるたくらみ屋では、先日1つ試したことがありました。

先日の一関TOCでは8卓48名という大規模の開催だったので、ここでしかできない「全体を変える」ことをやってみました。

通常、TOCゲームは6名1卓が協力して1つの会社を作って、数パターンのゲームを試しながら学びを深めます。

ところが8卓というまたとない環境があったので、最後は会場全体を1つの会社と見立てました。

最初の1卓が材料供給メーカー。2番〜7番卓まででこれまでと同じ6工程を作り、8卓目はお客様という形で同じゲームをやってみたのです。

さあ、全体が大きく変わった。いろんな会社の人が入り乱れて全員で1社を作ります。今までうまく行っていたゲームはどうなるか?

全体が変わると最初はとてもぎこちないです。これは相棒の米澤が言うジャムセッションの開始の状態。みんながどう出るか?と様子を伺っている状態です。

そこでまず、業績の鍵を握っている「ボトルネック卓」4番卓のメンバーが立ち上がり、ホワイトボードに「今ここでは何個の仕事が行われているか?」を書いて、会場全員と共有しようとします。

なるほど、これはいい。いちいち全員が会場を走り回って各工程の状況を確認しにいかなくていいですからね。

しかし、なかなかコミュニケーションがうまく取れません。記録係を買って出てくれた女性が「誰か残業する人居ますか?」って聞いても

「。。。。。」
「残業ないんですね?!」
「あ、やっぱりします!」
「えっ!(ちょっと怒った口調で(^o^) )
「あ。。。やっぱりやめます。。。」

本当の会社を見ているみたい。とってもリアリティあります!

20分の制限時間でしたが、半分の仕事を終えた時には既に15分経過していました。

このままでは間に合わない。。。ので作戦タイム3分取ってもらいました。そこではこのように聞きます。

「あと5分です。このままでは間に合いません。何かできることはないですか?」

すると。。。

「環境整備がのろい!」
「誰が残業するか、わかりづらい!」

いろんな問題点が出されます。そこで通称「気仙沼の和尚」さんが(^-^)、場を進めるためのリーダー役を買って出ます。

「この私と同じように頭の光っている人が3人いますから(笑)その人達でネットワークを作って、担当パートの残業があるかないかをとりまとめて、全体に報告しませんか?」
「(爆笑)」

「それはいい!」
「では具体的にはこうしましょう!」と、リーダーを応援するフォロワー役が何人か出てきます。

それぞれの案に笑ったり、拍手したり、それはどうかな?という顔をして反応する大勢の「見守り役」が集団を創って行きます。

「では、あと5分では厳しいですから、あと10分時間をもらって何とか仕事を終わらせるように頑張ってみませんか?」

進行役の私は、「いいですよ😊」ということで、後半をやってもらいます。

後半は驚くほどスピードが上がりました。私の体感3倍速くらいの仕事のスピードアップでした。

そして。。。10分欲しいと言っていた後半のゲームは、何と5分で終わってしまいました。間に合ったじゃないですか!

さて出来栄えは? これも自分たちで評価できる環境が必要です。ここでは数字とグラフで表しています。

「お客様に納品はちゃんとできたよね。」
「でも在庫多いよね。」
「納期もかなり伸びちゃったね。」
「情報共有が足りなくて、いらない残業しちゃったんじゃない?」

などという意見が出ます。

自分たちで出来栄えを評価できる環境があれば、集団は自分で考えて集団を作り直します。

その結果、個々の動きも変わってきます。今までリーダーだった人が見守り役に徹したり、意外な人がリーダー役になったり、いろんな変化が起こってきます。

 

0.全体を変える
1.みんなで達成したい目標を設定する
2.「いつまでに」制限時間を設ける
3.出来栄えを自分たちで評価できる

これが問題解決を自律的に行う集団の要件です。

集団の動きについてはプロフェッショナルの米澤晋也が今日のブログでいいことを書いていますから、是非読んであげてくださいね。

→ 社員教育をしているのにチームとして育たない時の対処法

TOCは Good Enoughと言われます。つまり「いい加減😊」です。

詳細を見過ぎずに全体を見る視点が多くの問題を解決すると思います。問題が複雑だと思った時は是非試してくださいね!

 

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森本 繁生
Shigeo Morimoto

1966年大阪市生まれ。シナリオタクラミスト。株式会社こきょう 代表取締役。 「教えない」企業研修で何故か参加者の家庭や地域も良くなってしまう。革新の好循環を起こす「プロの素人」。そのためにTOC(制約条件の理論)MG(MQ戦略ゲーム)、20年全国のECショップの現場を飛び回った現場経験、臨床心理学を駆使。 1996年「電脳乞食」が日経グランプリを受賞、最初のたくらみ成功事例となったのをきっかけに、電子商店街「逸品.com」やEコマース勉強会「OSMC」を創設。2009年からMGインストラクター資格、TOC国際認定ジョナ資格などを取得して企業研修に力を入れ始める。 京都大学教育心理学科卒。野鳥観察や坐禅断食を楽しみ、4年半のニュージーランド移住経験を持つ自然好きでもある。特技は忘れ物と日付を間違うこと😃

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