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作業時間よりも待ち時間:医療TOCへの第一歩

30歳で独立してから、人間ドックは毎年欠かさず行っています。なんたって身体が資本!

最近の病院の人間ドックは、とってもスムーズに進みますね。

番号札を渡されて、はい心電図はここですよ〜、次の胃カメラは何番へ〜。本当に素晴らしい流れだと思います。

ところが、一般の診察はどうでしょう。

よく親を診察に連れて行く妻がいつも浮かない顔をしています。

「あー、今日も朝イチ行って半日待ちやわー。本とか持って行かなあかん。それでほんの数分の診察や。」

なぜこんなにも違うのか? 病院の待ち時間が少しでも削減できれば、たくさんのいいことが起こるのに。。。

 

人間ドックの徹底した待ち時間削減

そうなんです。待ち時間の削減は、実は作業時間よりもずーっとやりやすくて効果が高いのです。

スキルアップして、方法を改善して、作業時間を短くするのも大切。しかし、作業時間の削減には限界があります。いくら手を早く動かしても時間の半減にはなりません。逆に焦ってミスが多くなるパターンもあると思います。

しかし、人間ドックのオペレーションを思い出してみると、至るところで待ち時間削減の工夫が見られます。

・エレベーターが開くと、受付の人が待ち構えていて、扉が空いたら即受付。
・受付番号でスムーズに健診内容が出てくる。
・検査着に着替える場所、着替える方法、着替え後待つ場所も明確に示されていて迷わない。
・検査が終わったらその場で「次は何番」と言われる。後への受け渡しがスムーズ。

・質問があまり出ない、わかりやすい導線。
・終わったらパンとジュースがもらえて、胃カメラの麻酔などを冷ましながらくつろぐ。
・くつろいでいる間に結果作成、精算。
・その場で結果を伝えれるのに感激。数年前は郵送で3週間後だった。

ここまで徹底的に待ち時間を削減すると、半日の人間ドックでも結構十分な検査ができます。ここ2〜3年の経験は、8時半くらいに始まって10時半までに終わる感じ。オプション検査つけても150分くらいですね。

人間ドックは、サービス業のオペレーションの工夫にとても参考になります。

 

病院の待ち時間が長い原因は?

対して、一般の診療が凄い待ち時間になっているのは何故だろう?をTOC的に考えてみました。

1.人間ドックと違って検査・診察に対応する時間が読みにくい
→ 業務のバラつきが多い

2.診療内容が専門的になると、対応できる人が限られてくる
→ 専門分野に詳しい医師がボトルネックになりがち?

3.対応できないと別の医者や病院の探索、紹介、たらい回しなどが発生する
→ 情報共有の問題? そもそも来院時点で間違った場所に来ている?

4.急患がたびたび入って、特急割り込みの対応をしなければならない
→ 業務の流れがぶった斬られる

5.絶対的に、病院に来る患者数が多すぎる
→ 医師が足りない? 病気が多い? 本当に?

なかなかすぐには改善が難しいことも多いかと思いますが、TOCの考え方で何か改善できないかと思えることも結構あると思います。

 

医療現場でTOCは何ができるか?

TOCのノウハウに基づいて、医療現場では何ができるかを考えてみました。

1.投入は全てを制する
2.大きな山は小さく崩す

患者数が多すぎるのはわかりますが、来院の絶対数を細かく分割し、来院のタイミングをずらす工夫はできるのではと思います。実際に仕事の入れ方、予約の取り方ののコントロールは、歯医者さんに劇的な改善を生み出しました。

過去記事:歯医者さんの劇的な業務改善

また来院の絶対数が多すぎるならば、そもそも来院が必要か、必要ならば正しい場所に来ているかを、来院前に誘導する方法は作れないでしょうか。

ネットである程度調べる手段を持っている私も病院はいろいろ探したりしますが、ネットを見ない方にかなり難しい問題かも知れません。

もし病院が共同で投資をするならば、その「仕事の入れ方」つまり患者さんを正しい場所に導く情報共有ができれば、かなり現場の混乱を軽減できるのではないかと考えるのです。

 

3.ボトルネックを特定する
4.ボトルネックに余計な仕事を入れない

患者さんがたくさん待っていることを考えると、単純な推論では次に控えるお医者さんの診療業務がボトルネックではないかと考えるのですが、その診療業務を棚卸しすることは必要かも知れません。

例えばカルテのパソコンの入力業務に時間がかかっていたり、その人しかできない診療行為以外の時間が意外と長かったりすると、それは削減したらいいかも知れません。

一方で、患者さんにとっては「少ししか話しを聞いてもらえなかった」というようなことは大きな不満につながるのはわかりますし、安心感を得ることができません。

削っていい時間、削ってはならない時間を明確にしてボトルネック業務の棚卸しができるといいですね。

 

医療現場は命に関わる仕事も多く、さまざまな感情が入り交じる現場です。難しい場面もあるかも知れませんが、待ち時間と全体像を見ることによって、もっともっと良くなる余地がたくさんあるのも間違いないと思います。

人が病気から回復するのは大きな喜び。喜びが増える現場を是非医療TOCで実現したいものです。

 

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森本 繁生
Shigeo Morimoto

1966年大阪市生まれ。シナリオタクラミスト。株式会社こきょう 代表取締役。 「教えない」企業研修で何故か参加者の家庭や地域も良くなってしまう。革新の好循環を起こす「プロの素人」。そのためにTOC(制約条件の理論)MG(MQ戦略ゲーム)、20年全国のECショップの現場を飛び回った現場経験、臨床心理学を駆使。 1996年「電脳乞食」が日経グランプリを受賞、最初のたくらみ成功事例となったのをきっかけに、電子商店街「逸品.com」やEコマース勉強会「OSMC」を創設。2009年からMGインストラクター資格、TOC国際認定ジョナ資格などを取得して企業研修に力を入れ始める。 京都大学教育心理学科卒。野鳥観察や坐禅断食を楽しみ、4年半のニュージーランド移住経験を持つ自然好きでもある。特技は忘れ物と日付を間違うこと😃

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