ボトルネックが分からない時の発想転換

TOCでの業務改革を進めようと思ったら「5段階集中プロセス」を順番にやります。

1.ボトルネックを見つける
2.ボトルネックを最大活用する
3.ボトルネックに全てを従属させる
4.ボトルネックの能力を引き上げる
5.惰性にとらわれず、1に戻る

最初の第一段階は「ボトルネックを見つける」です。

ところが、意外とこのボトルネックの特定に手間取ることが多い。

「どこがボトルネックか分からない!」

私の周囲の取り組みを観察させていただくと、こんな3パターンにまとめられます。

 

1.最初から社員さん達が大体「アレだよね」と合意していて、すぐに特定できるパターン。

2.全部がボトルネックに見える!ってパターン。

3.とりあえず全体業務フローを書いて見たけど、うーん、ボトルネックが見えない?ってパターン。

それぞれについて考えてみます。

 

まず1番の場合は言うことないですね。前々から言われていること、困っていることの対処方法が分かったらすぐに改革が起こりやすいパターンです。

その時は素直に「5 Step」を進めて行くといいです。注意点はいきなり投資しない!っていうことですね。

過去記事:問題点にすぐ投資をすると、大抵うまく行かない

 

次に2番「全部がボトルネックに見える!」っていう場合。これは大抵「仕事の入れ過ぎ」「仕事の同時進行」が原因であることが多いですね。

・そもそも仕事が多すぎて、みんなが目いっぱいである。
・全部がボトルネックに見えると言う人に、仕事が集中している
・仕事が多すぎるので、いろんなことをあれこれ同時進行にやってさらに遅くなる

こんな時は

・環境整備、整理整頓、断捨離をして、モノを探す時間を大幅に削減する
・この仕事は何のためにやってるの?と確認して、やらなくていい仕事はどんどんやめる
・上司が「アレどうなった?」などという、意味なく割り込みの最優先の仕事になることを減らす

そして、この記事のように簡単なマルチタスクゲームなどをやって、ひとつづつ終わらせると終わりが早いって実感するといいですね。

過去記事:スピードアップは、手を早く動かすことではない

現場で小さな成功が1つでも生み出されると「やってみよう」「減らしてみよう」などという雰囲気出てきます。そうすると徐々に成果が現れ始めます。

 

さて3の場合。視点を変えると見つかる場合、やっぱり特定しづらいって時があります。

視点を変えると見つかる場合は下記の3つ。

 

【A】そもそも全体図にボトルネック業務が描かれていない時

一部の社員さんでやってると抜け落ちていることが多いです。出来るだけ全員の参加でやるのがいいですね。

 

【B】全体図の前にあるパターン

ここからは社内から社外に視点を広げ、もう少し大きく「全体像」を見ることが大事です。

業務フロー図は社内の業務を中心に描いていることがほとんどですが、業務に入る前の仕入れやお客様の来店時にボトルネックがあった!っていうことがあります。

有名な駐車場の歯医者さんはまさにその事例😊 是非この記事を参考にして下さいね。

過去記事:歯医者さんの劇的な業務改善

 

【C】全体図の後ろにあるパターン

よく「市場がボトルネック」と言われるものです。簡単に市場のせいにしてしまうのは危険ですが、そもそも仕事が少ないと、全部の工程をスルスル流れてしまうので、ボトルネックが無いように見えます。

市場や営業がボトルネックと思った時は、一度「市場ってそもそも何? 営業ってそもそも何?」を徹底的に集中して考えて見るといいと思います。

ここは「流れ」よりも「集中」を考えます。他を考えないくらい徹底して集中します。

すると、営業がボトルネックっていう認識は多くの場合覆ります。この記事を参考にしてくださいね。

過去記事:「営業がボトルネック」は、ほとんど覆る。

 

それでも、あれもボトルネックのように見えるし、これもそのように見えるし。。。っていくつかの候補が出てきて、どれかに決めきれないこともよくあります。

そうなってしまった場合は「ボトルネックを特定しない」って決めてしまってもいいと思います。

多数決でやりたいところから順番に5 Stepを試してみる。

ボトルネックが当たっていれば、1週間くらいで会社の雰囲気が変わります。2週間で変わらなければ、他のところを試せばいいです。

何故そうできるのか?「5段階集中プロセス」は3番目まで投資がほとんど要らないからです。いくらでも試していけるのがTOCの良さです。

「まずやる、後で直す」で実践が増えやすいのもTOCのいいところ。是非一歩踏み出してくださいね!

 

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投稿者プロフィール

Shigeo Morimoto
Shigeo Morimoto
1966年大阪市生まれ。革新の好循環を起こす「プロの素人」。株式会社こきょう 代表取締役。「教えない」企業研修で何故か良くなってしまう。そのためにTOC(国際認定ジョナ資格)、MG(西研究所認定インストラクター)、20年のEC業界経験で築いたご縁と、大学で河合隼雄氏に学んだ臨床心理学を駆使。

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