グランプリの理由は「まず時間を創ったこと」
「2015年の2月からうちは変わりました。」
サイボウズ株式会社が主催する「kintone AWARD 2017」にて、「最もインパクトのある業務改善を実現した企業」としてグランプリに輝いた京屋染物店の社長・蜂谷悠介さんが、わざわざ大阪のたくらみ屋の忘年会に来てくれてこう伝えてくれました。
京屋さんは会う度に印象深い企業です。最初の強烈な出会いは、悠介さん仰る2015年の2月。
一ノ関市の主催で行われたTOCセミナーで、蜂谷淳平専務(当時工場長)をはじめ、3名の社員さんが参加してくれました。悠介社長はこの時はまだ参加していません。
終わってから、社員さんから驚きの連絡が。
「大変です、工場長が興奮しすぎて3日間寝ていません!」
当時は先代のお父様が亡くなり、兄弟でこれから会社をどうしようかと苦しんでいた時。社員さんには「仕事はきついし辛い。汚いし、先が見えないし、もうついていけません。」と言われていたそうです。
ここからTOCの学びを生かしてサイボウズのkintoneで「全体最適」、つまり全体の視覚化をして業務の流れをよくすることから取り組みました。
(その業務フローの様子は「真っ暗闇から“未来を作れる会社”に生まれ変わった京屋染物店の業務改革」の記事から見れます)
もう一つは、悠介さん・淳平さんと別の地域に現場見学会に行って、一泊した後の翌朝。
車の中で悠介さんが
「お腹痛い〜。この痛さは覚えがある〜〜。」
って言うんです。
会社に病院行って来るから遅れます!って連絡して帰ってくると。。。「やっぱり寄生虫でした😃」
ここではお見せしませんが、胃の中に居た寄生虫アニサキスの写真を持ってきてくれました(^-^;;;
私がすごい!と思ったのは、ここでの社員さんの反応。
「あ〜〜、社長らしいよね😃」
社長は全くアテにしていないことがこの言葉でよくわかりました。
よく、何でも社長に意思決定を求めに来て、社長が大変な会社ってありますね。でも京屋染物店さんでは「社長はアテにならない」と思っているので、どんどんみんなで決めていく自律的組織になっているのです。
この2年間は怒涛の改革でした。たくらみ屋のセミナーはTOCもMGも指示ゼロ経営もBMRも全部クリアしちゃった。
数ヶ月ごとに見に行く度に会社が違います。部署がモヌケノカラになっていた! 工場がなくなっていた!なんてことがどんどん起こります。
その様子を書いた記事 → 業務拡大のため、事業所を縮小?!
もちろん、急速な改革ですから摩擦もありますが、京屋さんではぶつかり合いはこんな形で緩めます!
そのスピードの秘訣を、悠介さんは忘年会で語ってくれました。
「それは、最初に時間を空けることですよ。」
「どんなにいいことを学んでも、どんなに夢があっても、目の前のことに追われていては何も進まない。だからTOCを最初にやって、捨てるものは捨てて、やめるものはやめて、時間を創れるようになった。これが大事なんですよ!」
全く仰る通りですよね。何かを学ぶ、学ぶ、学ぶ。全部足し算だからどんどん何もできなくなる。
しかし引き算の手段を持つと、ジャンプするために一旦しゃがむように、ドーンと飛び出せる。
いやー、悠介さんの言葉は嬉しいですね! たくらみ屋も大いに役に立てたようで嬉しいです。
私の師匠は「改革とは3倍もしくは3分の1にすることである」と言います。そのくらいの変化でないと改革ではないということですね。
京屋さんの事例を聞いて、「3分の1にした後に、必ず3倍がやってくる」という確信が持てました。悠介さん、京屋染物店の皆さん、ありがとうございます!
※ 2018年1月31日(水)に、京屋染物店さんの現場見学相談会が行われます。自律的で、創造的で、楽しい会社の様子を自分の目でしっかり見て、自社の課題についてご相談されたい方、是非下記のFacebookイベントで参加表明して下さい!
→ 1/31 京屋染物店様見学会:指示ゼロ経営企業の見学相談会 第3回
投稿者プロフィール
- 1966年大阪市生まれ。革新の好循環を起こす「プロの素人」。株式会社こきょう 代表取締役。「教えない」企業研修で何故か良くなってしまう。そのためにTOC(国際認定ジョナ資格)、MG(西研究所認定インストラクター)、20年のEC業界経験で築いたご縁と、大学で河合隼雄氏に学んだ臨床心理学を駆使。
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たくらみ屋の最も気軽な相談窓口です。こんな方に効きます。
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・次の一手がわからない。
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