「さばとり」で納期が激変
ワビタンです。
自分がやっている似顔絵のネットショップがあります。
スタッフも10数名いた頃の 懐かしいTOCの事例を紹介します。
悩んでいた事が一つありました。
それは・・・
「納期を短くすること」でした。
そんな時に、森本さんから「CCPM」というTOCのやり方を聞きました。
劇的に変わった事例でありまして、改めて文章としてリニューアルします。
CCPMの手順
自分の行った手順は 次の通りです。
- 目標のすり合わせ
- さば取り
- 段取り8分で工程表をひく
- 親方バッファ管理
1、目標のすり合わせ
●下記の事を話し合い、改革を始めました。
ここで重要なのは、最初にしっかりスタッフに目標のすり合わせをすることです。
「目標」「成果物」「成果基準」の3つを、もれなくしっかりと、すり合わせをするのです。
(目的)
もっとコンバージョン率をあげて、利益を残す。
そのためには、納期であきらめていたお客様を拾うことだ。
お客様も喜ぶし、会社も利益が出て嬉しい。
(成果物)
ゴールから逆算した会社ペースのメールのやりとり。
さばとり。
(成果基準)
納期が2週間(営業日)になる。
コンバージョン率が50%上がる。
2、さば取り。
ここが重要。
人は、どうしてもやれる仕事の時間の見積もりを聞くと、
「実際の時間+さば」の時間を答えます。
それは、遅れてしまったら、申し訳ないから、少し「さば」を加えるのです。
人はそもそも善良。決して嘘を言ってごまかしている訳ではないのです。
だから、「怒らないからね」って言う安心した場で、聞く必要があるのです。
●「遅れてもいいから、ギリギリで出来る日数を教えて」と聞いたら、
今まで「2週間で最初の原案が完成してお客様に送る。」が
「7営業日で送れる。」となった。(さば取り)
実際はもっと短いが、親方バッファを入れて、この納期で大丈夫そうとなる。
●外注で出していたパーツなども、1週間納期を3日納期にした。長く納期を指示しても結局、ギリギリで出来るので。
外注にもさばの話をして、理解をしてもらい、出来た分だけ、納品してもらうようにした。
(大きな山は小さく崩す)
3、段取り8分で工程表をひく。
制作者に聞くと、原案を出してから、お客様ペースで仕事が進んでいた。
つまり、返事が来るのが、いつ来るか分からない状態だったのです。
これでは、どんどん遅れてしまう。
そこで、
1)返信の期日の明確化
2)返信しやすいようにする工夫
を行った。
1)返信の期日の明確化
お客様の返信期日を明確にした。「2営業日で返事を下さい。」
「遅れた場合は、納品日に間に合わない場合があります」
2)返信しやすいようにする工夫
そして、お客様がどのように答えたらいいか分かりづらいと思い、答え方の例をメールに載せました。
またはフリーダイヤルで電話で言ってもらうようにもしました。
ゴールからの工程表にお客様が乗るように、会社ペースで工程を進めるようにしたのです。
「お客様の納期に間に合うように、最善の努力をします。ご協力よろしくお願いします。」
そんな言葉を添えて、会社ペースで行程が進むようにしたのです。
4、親方バッファ管理
それぞれのパーツが完成して集まるのが4日
親方バッファで3日で管理するようにした。
「親方バッファ」とは、行程の後ろにバッファを置いて、
親方であるプロジェクトリーダーが、バッファを管理して、行程調整をするものです。
通常、親方バッファを全体の3割ほど作った方が良いと言われています。
2週間での結果を成果基準で見てみると
TOCは2週間で効果がでると言われています。
さて 結果は・・・・
●途中に、事務所引っ越しという、とてつもない仕事があったにもかかわらず、2週間納期実現。(お客様都合で遅れたのは別)
●コンバージョン率。
きらきら姫サイト 25%アップ
祝い似顔絵サイト 58%アップ
成果基準をクリアできたのです。
その後
またコンバージョンが上がったので、余計なppc広告の広告グループなどの削除でき、余計コアな人のみに絞っていけるので、コンバージョンが上がる。
その後、更に納期の短い「3営業日」プランが登場。
この「CCPM」技法。
数人で一つのプロジェクトを達成するためには、かなり有効な手立てになります。
「さばとり」という人の弱い気持ち に入り込んで引き出す日数管理ですので、
たくらみ屋っぽい物ですよね。
投稿者プロフィール
- 山形県鶴岡市生まれ。北海道教育大学卒。合資会社そふと代表。ワビタン代表。「祝い似顔絵」の似顔絵サイトを複数運営。農業TOC、農業コンサル、夢寸劇、HP制作、WEBコンサル、PPCコンサルの「ワビタン」運営。PPC広告と分析を専門に行う。「ヤマガタwebビジネス研究会」会長。ネットショップセミナー開催。思考プロセス、集客戦略プロセスを考えるのが趣味。
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