退職者も応援する会社がこれからの会社像
昨日のブログは、なぜ若い人を講師にするのか? なぜ若い力に学ぶのか? を書きました。実はそれを深く考えるきっかけは、NHKのAI(人工知能)に関する特集を見たことにあります。
「人は何故老いるのか?」
「。。。老いる方がいいからじゃないですかね。」
最初、えっ?!って思いました。
古来、不老不死を求める人も多いし、現代も「アンチエイジング」という言葉が表現するように、いかに老化を遅らせるか、ストップするかに腐心する人は多いですね。
しかし「老いる方がいい」。
そうか、そういう考え方もあるんだと思いました。
それは自分ひとりの視点ではなくて、「人類が生き残るためには」って視点っていうことですね。
老いて死ぬから人類は進化する
「単細胞生物は老いることがない」らしいです。それに対して私達人間のような脳が発達した動物は、必ず老いるようになっているということです。
それはずっと個体が長く生きているシステムにすると、長期的に環境変化が起きた時に適応できず絶滅しやすいからということなんです。だから「世代交代」のシステムを取って、生き残るようになっているのです。
なるほど納得。自分も老いを受け入れながら楽しく生きて行きたいなって改めて思いました。
では。。。この進化の事実を、これからの集団、会社に当てはめていくとどうなるでしょうか?
環境変化のためには、人材も新陳代謝する集団がいい
そうすると、環境変化が激しいと言われる現代では、人が作っている集団・会社も新陳代謝が良い方が生き残れるってことになりますね。
新陳代謝って言っても、人をクビにするってことではもちろんないし、老兵は去れってことでもないですよ(^-^; でも、集団や会社が進化するに従って、年齢に関係なく離れた方がいい人は離れるし、入ってくる人の特性もどんどん変わってくる。
実際に退職者が出ると「寂しい〜」って思いますよね。私も特にサラリーマンの時代に部下が居た時はそう思いましたし、自分の力不足ではなかったか?とかいろいろ考えたものです。
でも、それをうまくやっている会社も見ました。
何度もたくらみ屋に出てきている「京屋染物店」さんですが、私が初期のころから驚いたのは「退職した人が会社に喜んで来ている」っていうことです。
しかも懇親会したお店で「このお店ののれんは、うちでやったものなんですよね〜。」って手にとって見ている。それが私にとって凄く衝撃的だったのです。
辞めた人もみんな勤めていた会社のファンで、心から応援している。
会社は自分の成長の機会を提供してくれる場だった。そんなことが凄く伝わってきたんですよね。
そして、これからの新陳代謝が早くなる時代の会社のあり方はこうだとイメージできました。
終身雇用っていうのがもう難しくなっているっていうのは明らかだと思います。そして、どんな会社を作るか、どのような人たちどんな形で一緒にやっていくか、それは永遠の課題のように感じます。
しかし自然界の新陳代謝に会社の姿が近くなってきた今、「自然の形に沿った集団作り」は大きな指標に思えます。
相棒の米澤晋也は「タオイズム」という言葉をよく使います。「天地自然に添って生きる」ということですね。これに近づいて自律的・創造的な集団になっていくのが「指示ゼロ経営」であり、「TOC」「MG」と考えています。
新陳代謝が起こり続け、新しく会社に来る人も、残念ながら会社を去る人も、皆さんがハッピーになれる集団が増えればいいなと心から願っています!
投稿者プロフィール
- 1966年大阪市生まれ。革新の好循環を起こす「プロの素人」。株式会社こきょう 代表取締役。「教えない」企業研修で何故か良くなってしまう。そのためにTOC(国際認定ジョナ資格)、MG(西研究所認定インストラクター)、20年のEC業界経験で築いたご縁と、大学で河合隼雄氏に学んだ臨床心理学を駆使。
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