一次情報を共通言語でつなぐ:自信を持って伝えるには(2)

自信を持って伝えるには?(1)は、Why? 何故やるかを言語化する、ストーリーから引き出すことを書きました。今回は What? 一次情報を得ることの大事さを書いてみます。

 

一次情報は「何故やるか?」の理解につながる

20年くらい前になります。自前ですごいシステムを組んでお肉をバリバリネットで売っている人が北海道に居ました。

そのシステムがずば抜けていたので、私はこれができた理由に興味を持ちました。

「何故こんなことができるのだろう? 何故ここまで熱心にできるのだろう?」

とても知りたかったので、北海道のお店まで行ってみました。

するとそこは、広大な自衛隊の土地の横にポツンとある肉屋さんでした。

こんにちは〜、よく来たね〜って挨拶して、システムを見せてもらっていました。

とっても静かな空間でした。

何時間かの間に、2回だけ車が停まる音がしました。お客さんが買いに来た時でした。

そうかー、そうなんだ。

この広大な土地の上で時間がたくさんある。集中して没頭できる。

そしてこのお客様の数。普通に肉屋だけやっていてはダメだ。ネットで全国に売らないと。

そんな動機もあったと思います。

その土地の空気、環境、文化、歴史。そしてそこに住む人たち。

こんなものがザーっと繋がって、何故やっているか?を理解することができました。

直接見聞きした「一次情報」が力の源である「何故やるか?」の理解につながる。

そんなことを体験したのです。

実は私は本があまり読めません。読めない理由は、こんな体験を何回も重ねていることにあるかも知れません。

本の内容は、知らない他人から伝え聞いた「二次情報」です。

本の著者は真実を書いていると思います。しかしそれは著者の観察と心で受け取った真実です。自分にとっての真実ではありません。

一次情報は自分で「見たり、聞いたり、試したり。」(本田宗一郎)の事実なのです。

 

共通言語で一次情報は文殊の知恵となる

さて、一次情報は自信を持って伝えるためにとても貴重なのですが、自分だけで取れる一次情報の量には限界があります。

私自身は、今まで一次情報を自分だけで取得するのに躍起になっていました。

とにかく現地に赴く。出張をする。移動移動を繰り返していました。

しかし出張ばかりしていると、家にいることができません。家庭の生活がおろそかになり、ギクシャクしてくると仕事もうまくいかなくなってきます。

ある時、このような対立解消図を描いてみました。

出張する と 出張しない の対立、ジレンマ。これをどのように解消するか。

出張するのは、儲け続けるため。
出張しないのは、家族と一緒に暮らすため。
共通の目的は、幸せな人生を送るため。

これを逆算して読んでみます。

幸せな人生を送るためには 儲け続ける必要がある。
幸せな人生を送るためには 家族と一緒に暮らすため。

うん、どちらも違和感ない。その先は?

 

儲け続けるためには 出張する必要がある。

うん? これはちょっと違和感あるなー。

儲け続けるためには 出張する必要がある。なぜならば? と考えてみます。

それは「現場情報が我が社の命である」から。

そうです、一次情報が儲けの生命線だったのです。

 

では一次情報は、自分でしか取れないのか?

「私 (I) にとっての儲け For me」なら、自分でしか取れないかも知れない。

しかし

「私たち (We) にとっての儲け For us」なら、自分以外の一次情報を取れる人たちと一緒にやればいい。

実は奥底に潜んでいた、もっと深い対立。

一人でやるか? みんなでやるか?

どっちでこれからやっていくか、明確な方向性が出た瞬間でした。

だから、今はたくらみ屋をやっています。4人の創業者だったチームが2019年にタクラミスト11人になり、2020年はエージェント登録を開始し115名(1月時点)になっています。

全員がTOCなどの共通言語を持っており、自分たちで一次情報を取れる人。現場に行って良いことを起こそうとしている人達です。

タクラミスト、エージェントは、自分たちの一次情報を「現場事例」という形で共有します。事例発表会は積極的に開催されています。

文章だけでなく画像や動画、絵なども交えて。成功事例も失敗事例も、その途中のプロセスも共有します。

へー、そんなことがあるんだ!
あの人がこういう事例持っているから一緒に見た方がいいよ。
あの人とあの人が一緒にやれば面白いんじゃない?

事例が共有できると、一次情報をもとにした知恵の掛け算が起こります。

 

クラフトチョコレート チョコロンブス

たくらみ屋創業者の1人である、とくいっちこと得居裕江は、一次情報を躊躇なく取りに行く一人。彼女は最近、クラフトチョコレート製造販売の新規事業を始めました。

サイトはこちら
→ chocolumbus チョコロンブス ビーントゥーバークラフトチョコレート

その時すぐに、カカオ豆の産地であるメキシコやガーナの奥地まで飛んでいってしまうのです。誰でもできることではありませんね。

どんな環境でどんな特長のある原料ができているのか? どのように取り扱われて日本に来るのか? それを直接見ることはチョコの品質に大きな違いを生み出します。

さらに現地の人の労働環境や頑張る姿を見て、カカオ豆一つでも大事にしようとします。その姿勢は買う側にも伝わりますから大切にいただきます。子どもたちにも次世代にも語れます。

もしかしたらこれは、SDGsというものの基礎かも知れませんね。

私自身は好奇心旺盛で旅が好きなので、外に出ることをやめないですが、一人だけで頑張らず、世界中にいるたくらみゴコロを持つ皆さんと、一次情報を共有したいと思っています。

会いたい人に会いに行く
行きたいところにすぐに行く

これで Why? What? の2つはとっても強固になって、自信を持って相手に伝えするための基礎はできてきます。

次回はHow「伝えられるように伝える」について書いてみます。

 

自律的集団経営を何故やるか? どうやるか?の自信が持てる
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投稿者プロフィール

Shigeo Morimoto
Shigeo Morimoto
1966年大阪市生まれ。革新の好循環を起こす「プロの素人」。株式会社こきょう 代表取締役。「教えない」企業研修で何故か良くなってしまう。そのためにTOC(国際認定ジョナ資格)、MG(西研究所認定インストラクター)、20年のEC業界経験で築いたご縁と、大学で河合隼雄氏に学んだ臨床心理学を駆使。

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