理念に疲れたら、ストーリーを語ろう。

理念やビジョンをなかなかうまく明文化できない。あるいは一応あるけど絵に描いた餅になっていて誰もやってない、知らない。。。って嘆く経営者は多いと思います。

私は「理念やビジョンって、誰に聞いても違うこと言うし、よくわかんないから、別に深く考えなくていいな😊」って思っていたのですが。。。

周囲の経営者はみんなウンウンうなって頑張って考えてるし、どうしようかな〜?と思っている時に、相棒の米澤晋也がこう言いました。

「あいつをギャフン!と言わせてやるってのも、立派な理念、ビジョンだよ。」

米澤の会社では、周囲から「あんな奴雇ったの?大変だね〜。」と言われた時があったそうです。

その時スタッフさんたちが奮起して「いや、あいつは掃除も一生懸命頑張ってるしそんなことはない! 絶対にそう言ったやつをギャフン!と言わせてやる!」とみんなが一致団結したことがあると言うのです。

ギャフンでいい。。。これで、ふっと楽になりましたね😊

みんなやる理由が同じ。同じ方向を目指している。その映像がありありと見える。

立派な理念、ビジョンじゃないですか。それでいいんですよね。

じゃあ改めて、私たちがそんな楽しい理念とかビジョンって言われるものを、どうやったら導き出せるのでしょうか?

 

何故やるか?は自分の体験したストーリーの中にある

上記のギャフン!の話は、よく見ると「体験したストーリー」ですよね。

「過去にあんなことを言われたんだ〜。腹立ったんだよ。そこでメラメラと見返してやる!って気持ちが起こって来てさ。
だから今、このスタッフと一生懸命仕事してるんだよ。
将来、あいつをギャフンと言わせたい。」

ストーリーは何故やるか?がとても明確ですよね。理念って、つまり何故やるか?の答え = ストーリーだと思うんです。

だったら、自分が、自分たちが今の仕事をやるに至ったストーリーを掘り起こして行けばいいんですね。

先日、私もたくらみベースで行われたセミナーに受講者として参加し、久しぶりにそれを行いました。

セミナーは、「読まれる、好かれる、よく売れる 会社を進化させる情報発信 実践セミナー(長い!)」。その中で行われた「マイストーリー・マトリックス(略称マスマス)」というプログラムの中で、それを行います。

マスマスは、スキンケアアドバイザーのの上村晃一郎さんが開発し、たくらみ屋マネージャーの勝矢和美さんが毎月たくらみベースで行っています。私も5回ほどやっています。

元々はどんな化粧品を使っても綺麗にならないと悩む人のために、「自分らしさ」を取り戻して美しくなってもらうために上村さんが考案したものです。

※マスマスのやり方は勝矢かずみんのこちらをご覧くださいね。 → マイストーリー作成ワーク+販促構造の組立てワーク

私の場合は、最初のマスマスですぐにこんなストーリーが出てきました。

「小学3年生くらいの時、宿題がわからないから教えて〜と友達が寄ってきた。友達がこの問題はああでね、こうでね、って言っているうちに、あ!わかったわ!ありがとう!バイバイ!と言って去ってしまった。僕は何もしていなかったのに。。。」

だから私は今、「教えないセミナー」をやってるんだ。。。ということが深く納得できます。

これを持っていると、そこからブレようがないですね。これと外れたことをやると、あ、自分がやってきたことと違うってすぐにわかります。

 

マスマスはやる日によって出て来るものが違いますので、私はまた別のストーリーを見つけることができました。すると、上村さんがこう言うのです。

「マイストーリーを3つ出しておくと、三本柱ができる。揺るぎない自分ができる。」

なら、三本柱を作ってみようってことで、私は早速作りにかかりました😊

それに加えて。。。先日の講座の途中にこんなことに気がついたのです。

・人間の動機には、何かをやりたい!っていうプラスの動機と、何かから逃れたい!っていうマイナスの動機がある。

・プラスの三本柱と、マイナスの三本柱を作ってみたら、「何故やるか?」はさらに強固になるのではないか?

ということで早速やってみました♪

 

【プラスの3本柱】

1.教えずに相手がわかったストーリー

小学3年生くらいの時、宿題がわからないから教えて〜と友達が寄ってきた。友達がこの問題はああでね、こうでね、って言っているうちに、あ!わかったわ!ありがとう!バイバイ!と言って去ってしまった。僕は何もしていなかったのに。。。

2.初めて社会人として喜ばれたストーリー

スポーツクラブに勤めていた社会人1年目。会員のおじさんが血糖値が高いと言うんでトレーニングプログラム作った。ある日、おじさんがニコニコして駆け寄ってきてこう言いました。「健康診断の数字が全部よくなったわ! 先生のおかげや!」その瞬間から、私のやらされる労働は、自ら進んで行う創造的な仕事に変わった。みんなに創造的仕事をやりつづけてもらいたい。

3.東日本大震災からの復興支援ストーリー

2011年4月30日。津波で被災したお店をTOCを使って支援した時に、3日の予定が1日半で終わってしまった。今では数人を雇って元気に事業を展開しておられる。
(詳細ストーリー → 被災地復興にTOC理論を活用

 

【マイナスの3本柱】

1.原発立ち入り禁止区域近くでのストーリー

2012年1月15日。福島県いわき市の復興飲食街「夜明け市場」で飲み明かしたある飲食店店長の絞り出すような言葉より。「津波と原発が襲ってきた。警戒区域内に母が取り残された。入ってはいけないと言われたが、最後に突破して行った。車の中で死んでいる母を発見して、俺は叫んだ。もっと早く入っていたら。。。」 そこから、何故原発があった?何故電気をたくさん使う?を考え続け、TOCによる問題解決に腐心するようになった。

(詳細ストーリー → 「プロジェクト5分の1(Project One Fifth)」動機ときっかけ

2.卒論失敗ストーリー

大学4年の時、卒論のアンケートを行った。ユング心理学で童話の勉強をしていたので、グリム童話の原話(ハッピーエンドではない、ちょっと残酷な終わり方)を母校の小学生に読んでもらって感想を集めようとしたら「こんな残酷なものを小学生に読ませて!」って親たちから大クレームが来てしまった。つい最近まで頻繁に大学の単位が足りずに卒業できない夢見てたから、相当心に傷を負ったんだと思う。何故そんなに傷を負ったかと言うと、自分のことではなく大切な人たちに迷惑をかけたからだと考えた。だから周囲の大切な人が大したことないって笑っている自分だけの失敗は大したことがないって思うようになったし、安心して失敗できる場所を作りたいということに繋がった。

3.解決しないクレームを1ヶ月受け続けたストーリー

29歳のころ、勤めていた携帯電話会社が倒産。私は最後まで残り、注文を納品できないという解決できないクレームを1ヶ月受け続けた。そこから、解決できるクレームはクレームとも思わなくなった。

 

 

どうでしょう? こんなストーリーから、私が何故そうするか?の多くが導き出されているわけですね。

たくらみ屋では私は今のところ、TOC的な方法をベースに、安心して失敗できて才能が伸びる場所をたくらみ、最速で創造的仕事ができる世の中をたくらんでいるって感じでしょうか。

ストーリーから、何故やるかが伝わってますかね?

 

最近は理念は敢えて明文化しないって会社も増えてきましたね。そんな会社でよく見るのは「みんな自分の言葉で、違う表現で言っているけど、だいたい同じこと言ってるよね」っていう状態ですね。

これこそ、理念と世の中で言われるものがみんなの身についている状態です。それは、皆さんで作ったストーリーが共有されているからでしょうね。それはもはやマイ・ストーリーを超えて「私たちの」アワー・ストーリーになっていますね。

理念・ビジョンが難しく感じる時は、肩の力を抜いて、ストーリーを掘り起こそう。ストーリーを作ろう!

 

勝矢かずみんのマスマスカフェは、次回は4月10日(火)の予定です! → お問合わせはかずみんまで 勝矢和美FBはこちら

 

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投稿者プロフィール

Shigeo Morimoto
Shigeo Morimoto
1966年大阪市生まれ。革新の好循環を起こす「プロの素人」。株式会社こきょう 代表取締役。「教えない」企業研修で何故か良くなってしまう。そのためにTOC(国際認定ジョナ資格)、MG(西研究所認定インストラクター)、20年のEC業界経験で築いたご縁と、大学で河合隼雄氏に学んだ臨床心理学を駆使。

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